未央の俳句

駅までの雪の長靴たのしみて　　　　　　　　高二　本城由比奈

　自宅から駅までは雪が積もっているのでしょう。
長靴で出かけます。駅で普通の靴に履き替えて登校するのです。
久しぶりの積雪に長靴に踏む雪の感触や音を楽しんでいます。
もっと小さかった頃は雪だるまを作ったりしてはしゃぎまわったのだけれど
という思い出も読み取れます。

寒いなと微笑む時間はあたたかい　　　　　　　　中三　狩屋佑菜

一人で寒さに耐えている時間は体の芯まで冷えている感じがしますが、
誰かと「寒いな」「ほんと、寒いね」と微笑みを交わす時は少し寒さがやわらいだ感じがします。
友だちと言葉を交わす時間は寒さも吹き飛ばしてくれるようです。

二キロ走校庭走る息白し　　　　　　　　　　　　　中三　山村真市

体育の時間、先ず、校庭を走って体を解すのでしょうか。
勢いよく駆けだす生徒の息が白く力強く感じられます。
二キロという距離が丁度良いです。

かす汁でおなかの底からあたたまる　　　　　　　　　小六　山村竜暉

かす汁を食べると体が温まるということを実感します。
寒くない時はかす汁を食べたいと、あまり思いませんが、
寒さが厳しくなって来ると食べたいなあと思います。
昔 から、そうして食べ継がれて来たものなのです。
酒の粕がスーパーに並ぶのも寒さが厳しい寒の頃です。

福笑家族みんなで大騒ぎ　　　　　　　　　　　　　　　　小六　奥村瑛太

福笑の目や鼻のパーツを目隠しをした鬼が置く度に、
右、左、もうちょっと上などとはやし立てながら出来上がりの顔の表情を楽しみます。
とんでもない顔になったり すると、大いに盛り上がります。
ちょっぴり嘘を教えたり、はやす方も巧みになって盛り上げます。
みんなでお正月気分を盛り上げて、爆笑家族ですね。

信号で友だちと会う霜の朝　　　　　　　　　　　　　　小六　難波美帆

すごく冷え込んだ朝、霜が降りて地面が輝いています。
寒さに足早に登校します。信号の所で友だちに追いつきます。
「おはよう」と声を掛けると友だちの笑顔が返って きます。
そんな光景を想像します。霜の朝は寒いけれど良く晴れて、輝いています。

冬休み子どもにとって最高だ　　　　　　　　　　　　　小五　狩屋堂明

クリスマスにはじまって大晦日、お正月と続く冬休みは本当に最高ですね。
大人はコロナ禍に暗い思いをどこかにかかえていますが、
子どもたちには与えられた環境の中
で目いっぱいたのしむ強さがあります。
大人はこのすなおさに救われるのです。

大みそか歌合戦を見たいなあ　　　　　　　　　　　　　　小四　難波孝太朗

大みそかと言えば紅白歌合戦と昔から決まっていました。
最近の子どもたちはそうでもないのかなと思っていましたが、
そうですか、やっぱり見たいのですね。
家族みんなで見て、年越しそばを食べて、いい年が迎えられたのでしょうね。

たのしいなこまがまわるとにじいろだ　　　　　　　　　　　小一　墨穂乃花

お正月になるとやはりこまをします。
ひもを巻くのが少しむずかしいですがなれると上手になってまわすことがたのしくなります。
お友だちときょうそうしたり、こまに色を書きたしたりしてたのしみます。
七色にぬりわけてこまが回るとにじ色になりました。
すごくきれいです。だいせいこうですね。