未央の俳句

 

お年玉いつか追い越そ姉の額　　　　　　中二　本城由比奈

　お正月の楽しみは親戚が集まって楽しい団らんの時を持つことですが、子どもたちの楽しみといえばお年玉です。こっそり姉妹で「お年玉、いくらもらった？」などと額を告げ合うのも楽しみです。いつかその額を追い越したいと思っている作者ですが、こればっかりは難しいような気がします。お姉ちゃんはお姉ちゃんですもの。

 

上向いて特大サイズの白い息　　　　　　小六　山村真市

今日は息が白いと思った作者は上を向いて大きく息を吐きます。できた息のかたまりの大きさは特大でした。普段見えない息が、見えるというのは面白いです。何度も、息を吐きたくなります。

 

登校す重ね着してもああ寒い　　　　　　小六　狩屋佑菜

この冬一番の寒波。覚ごをして沢山着込んで来たけれど、まだ、寒い。こんな日はストーブもエアコンもちっとも効きません。どこからか、すきま風がしんしんと授業を受ける足元を攻めて来るのです。

 

勇気出して転ぶスキーは気持ちいい　　　　　小五　西川真采

転びたくないと思っているうちは、怖くて、なかなか上手にはならないのでしょう。転ぶことが平気になると、どんどん面白くなってきて、だんだんスピードも出せるようになります。スキーの面白さがわかってくるのです。「勇気出して転ぶ」これが、上達のポイントですね。

 

冬の朝鼻のてっぺん冷たいよ　　　　　　　小五　山村侑己

本当に寒い朝は、鼻の先だけ冷たくて目がさめます。冷たい空気を吸っているせいかな。鼻のてっぺんが冷たい日は相当寒いんだなと思います。

 

お正月いとこに会える楽しみだ　　　　　　　小四　倉田　晄

同じくらいの年齢のいとこと会う事はとても楽しみですね。話も合うし遊びも盛り上がります。
おとなたちも楽しそうに話しているし、ごちそうはたくさんたべられるし、そんな、にぎやかなお正月、大切にしたいものです。

 

十二月床だんぼうから動けない　　　　　　　小四　山村隼士

十二月といえば、まだまだ、お正月用意でお手伝いもたくさんたのまれるのではありませんか？床暖房に座り込んで、いえ、寝転んで、「動けなーい」などと。「もう、しようのない子ね」ってお母さんの声が聞こえてきそうです。

 

冬の海いかのこうをひろったよ　　　　　　　　小三　山村竜暉

波うちぎわには、いろいろな物がうちよせています。小さな貝をひろったりしながら歩いていると貝よりも大きなものが目にとまったのでしょう。白くて少し大きなもの。いかのこうだと気づくのに少し時間がかかったのではないでしょうか。寒い波うち際にいかのこうが落ちていた。それをひろった少年。いろいろ想像したくなります。

 

少しおぼえ百人一首かるたとる　　　　　　　　小三　難波美帆

「少しおぼえ」と言ったところが百人一首らしいと思います。少しおぼえた歌札が「おはこ」になって、おとなに挑戦しているうちにどんどんおぼえて、いつか、おとなを負かすほどになるのでしょう。

 

おでんのぐだいこんたまごごぼうてん　　　　　　　　小二　かりやとうあ

だいすきなおでんの具ばかり書いたのです。リズムよくならんでいて、おでんの具がおどっておるようです。もっとすきなものはあるのでしょうが、このみっつでとうあくんがおでんがだいすきなのがわかります。

 

雪だるまつめたいけれど作っちゃう　　　　　　　　　小三　三原咲月

雪がつもっているのを見たら、じっとしていられませんよね。わかります。たくさんつもった時は大きいゆきだるま。少しの時は小さいゆきだるま。「つめたいけれど作っちゃう」のですから、ちょっとつもった雪で手ぶくろもしないで、作ったのかもしれません。かわいい雪だるまになったのでしょうね。

 

スキーでねストックもってすべりだす　　　　　　　　小二　西川嘉人

スキーのことはよくわかりませんが、ストックをじょうずに、かるくつかっている人をみるとかっこいいなあと思います。「ころびじょうず」にスキーをたのしんだのでしょう。

 

しゅくだいはちょびっとだけだ冬休み　　　　　　　　小一　難波孝太朗

「ちょびっと」のしゅくだいでよかったですね。おしょうがつをしっかりたのしめましたか？次は、三がっき。あと少しで二ねんせいになります。たのしみですね。

 

ぞうすいをなべでぐつぐつあっためた　　　　　　　　　小一　倉田智浩

ぞうすいがあたたまると、なべのなかでぐつぐついいだしました。おなべぜんたいで、ぐつぐついったら、しっかりあたたまったしるしです。あっつあつのぞうすい、おいしいですね。