古賀しぐれの評
今年の桜は開花が例年より早かった。瞬く間に桜の季節が過ぎ去ってしまった感じではあるが、又桜の季節に出合えたという幸せ、日本人独特の季節感を堪能出来る時間でもある。何十年と繰り返し、挑戦してきた桜の句。今年はまた新たなる桜の句を作るぞというチャレンジ精神が窺がえる一句である。五句全部が桜の句。「花の昼」「花霞」「花の風」と桜はいろいろな言葉で表現される。この句は平安神宮の桜。紅枝垂れ桜の雅な紅から手入れの行き届いた松の姿に目を転じての作。それまでもちろん、美しい松の緑であるなあと感じていたのであるが、雅なる枝垂れ桜を鑑賞した後の松の緑が一際作者の目を捉えたのであろう。いつも自然体の作句姿勢が新たなる桜の句を生み出した。
古賀しぐれの評
河内長野での吟行句。先月も書いたが、河内長野へ赴くと虹二先生のことが思い出される。この句の「楠の流転」は作者が虹二先生を追悼された文章の中に出て来る大楠。駅前の区画整理の為に移転された虹二邸にあった楠は今も尚駅前に鎮座している。しかも立派な祠まで出来、神として祀られているのだ。虹二先生の面影があり、偲ぶよすがともなっている楠。作者にとっては忘れ難い師との思い出。いつまでも慕われる師は偉大であり幸せであると思われる。
古賀しぐれの評
神戸のハーブ園へのぼるロープウエー。花の街から花の谿を越え花の山の駅に着く。なんという幸せな景色であったことか。山々は芽吹きの最中。淡い緑のなかに、点点と花明りが見えて来る。正に花の絶景を眼下に見てゴンドラは花真っ盛りの山の駅に到着。「花」「花」と重ねて絶景を見事に浮かび上がらせた一句。
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福本めぐみの評
学年最後の試合での優勝。その喜びは大きいでしょう。終わり良ければ全て良し!です。屈託のない大歓声に季節もすすみ、山は笑い、風は光ります。明るい明るい新年度の始まりです。
福本めぐみの評
春の日差しのさしいる川の水が、少しあたたかくなるころ、川をのぞきこみたくなります。うまれたての小さな魚が群れをなしていたり、蜷の道をみつけたり、石をめくると、カニがいたり、エビやヤゴなども見つけることができます。本当にさまざまな命が一度にかがやきはじめます。自然ゆたかな川が身近にあるしあわせ感じます。
福本めぐみの評
一本の桜のすがたが、遠くからみると、ピンク色のわたがしのようだというのです。そういわれると、桜のりんかくのはっきりしない感じや、かさなるとあわいピンクに見える色なんかは、わたがしのようです。
さくらんぼの句
さくらんぼの句 福本めぐみの評
優勝の歓声ひびき山笑う 中三 本城由比奈
やわらかなたんぽぽの色あたたかい 中一 狩屋佑菜
春の土黄緑の芽が飛び出した 中一 山村真市
夜桜がライトをあびてうれしそう 小六 西川真采
軒の裏いつできるのかつばめの巣 小六 山村侑己
春の川新しい命いっぱいだ 小五 山村隼士
落ちつばき水にうかべてかざったよ 小五 倉田 晄
遠くからみている桜はわたがしか 小四 三原勇真
兄ちゃんがそつぎょうするの悲しいな 小四 山村竜暉
もくれんの白い花さくバス通り 小四 難波美帆
どうしようそつぎょうしたよおねえちゃん 小三 かりやとうあ
きさご貝きらきらひかってきれいだよ 小二 倉田智浩
うんていの中からはるの山見える 小二 難波孝太朗
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