稲畑汀子筆
古賀しぐれ
主宰 古賀しぐれの略歴
1950年滋賀県大津市に生まれる。 「しぐれ」は高浜虚子の命名。
1987年ホトトギスと未央に投句を始める。
ホトトギス主宰稲畑汀子に師事。
未央名誉主宰吉年虹二、前主宰岩垣子鹿に師事。
1994年ホトトギス同人となる。
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上品の風爽涼の浮御堂
露の路地堅田に多き文学碑
比叡の夕照蜩の杉襖
秋涼し祈りの道は杉を縫ひ
不滅の法灯千年の露の山
主宰 10月号の近詠 及び他の選者の近詠
一隅を照らす 古賀しぐれ
加藤 あや 城いつか帰燕の空となつてをり 遠ざかる城郭となる曼珠沙華 城苑の野萩の傾るベンチに居
多田羅 初美 卓の上に転ばし蜜柑配らるる
福本 めぐみ 秋の川光る魚影に網を打つ 菱の実を茹でるに塩を効かせくれ
松田 吉上 相対す菩薩の秋思わが秋思 露けしや野草を挿せる衛士詰所
小井川 和子 三人の一人は女松手入 大阪は住み良きところ西鶴忌 かの人の声を探しにゆく花野
多田羅 紀子 カルデラの中に町あり花野あり
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遠ざかる城郭となる曼珠沙華 加藤 あや
鈴虫の昼夜鳴きしは昨夜まで 多田羅 初美
いつ終ふともなく桔梗咲乱れ 福本 めぐみ
身に入むや昏れぬに点る祠の灯 松田 吉上
大阪は住み良きところ西鶴忌 小井川 和子
カルデラの中に町あり花野あり 多田羅 紀子
豊の秋
toyonoaki
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