月別アーカイブ: 8月 2015

対岸は昔いろ町ねこじやらし 野の草を束ねて供華に秋彼岸 なに色といはず黄昏ゆく秋野 平成２６年１２月未央古賀しぐれ選

鳴き細りゆく虫の音にふと故人 平成２３年０３月ホトトギス稲畑汀子選 満ち足りてゐながら秋思てふ不思議 平成２６年１０月田鶴黒田千賀子選

相揺るる萩の指先伎芸天

佇めば君の面影牽牛花 萎むとき彼の人のこと牽牛花 朝顔や袋路多き城下町 平成１３年０８月田鶴メール句会水田むつみ選

新秋といふ安堵にも似たるもの 古りてゆく句碑に秋風そよぎだす 平成２６年０１月ホトトギス稲畑汀子選

足浸す川の中にもある残暑 どこか裂け空が押し出す滝頭 島涼しみんな寝てゐる真昼時 平成１６年１１月阿蘇岩岡中正選

朝顔を咲かせて不足なき暮し 平成２６年０９月e船団俳句クリニック谷さやん選 かなかなの語尾より帰心うまれくる 平成２６年０１月ホトトギス稲畑廣太郎選

降る如く闇に煌めく銀河かな 平成２６年１２月万燈日新集 流星や灯りて暗き蜑の町 平成２６年１２月冬野池田昭雄選 漁火の揺るる弓なり星月夜 平成１６年１１月冬野目貫るり子選