月別アーカイブ: 8月 2016

缶ビール干すより頭脳走り出す 平成１４年１１月　阿蘇岩岡中正選 記紀の世を常世に燈籠踊かな 平成２７年１１月田鶴水田むつみ選 磯着干すトタンの小屋根月見草 平成１４年１０月田鶴桑田青虎選 化粧せぬ少し日焼の妻が好き 平成１４年１１月　円虹題詠山田弘子選

秋暑にも負けず勉学にも負けず 平成２７年１１月冬野阿比留初見選 雨降らす箱庭小さき如雨露かな 平成１４年１１月花鳥坊城中子選 酒少し入れて踊りの輪に入りぬ ひとすぢの道と思へば暑さな く平成１４年１１月花鳥坊城俊樹選

地軸へとつながる蝉の穴かとも 平成２７年１１月円虹山田佳乃選 父の香のポマード匂ふ夏帽子 平成１４年０９月冬野池田昭雄選 その頃の流人も聞きし虫の音と 平成１２年０１月玉藻星野高士選 無愛想な漢西瓜を売り尽す 平成２７年１１月円虹三宅久美子選

魂を書庫に閉ざして梅雨籠る 平成１４年０９月円虹山田弘子選 刀豆を干して煎じていのちなが 平成２７年１０月田鶴つうしん句会水田むつみ選 魚屋となりて三十路やいわし雲 平成１１年１２月阿蘇岩岡中正選 昼寝せぬ子とへのへのもじで遊ぶ 平成１４年０９月冬野池田昭雄選

音を聞き脳（なずき）で描く揚花火 平成２７年１１月冬野古賀伸治選 奥能登の果ての果て灯台の秋 平成１１年１２月阿蘇岩岡中正選 雨音と瀬音と虫の闇の音と 琴線をくすぐる瀬音虫の闇 平成１２年０１月玉藻星野高士選

出来る句は殆んど破調秋暑し 平成２７年１１月松の花安原　葉選 詩心にはかに秋の立ちにけり 平成２７年１２月俳句界角川春樹選保坂リエ選 秋涼や底曳漁に市場湧く 平成１１年１２月阿蘇岩岡中正選 黙しつつ秋の風待つ我が身かな 平成１１年１２月阿蘇佐藤艸魚選

銀漢へ飛び立つ島の最終便 平成２５年０９月円虹田中黎子選      星月夜森より響くロックかな 平成２５年１１月天日上迫和海選 めくるめく記憶近づけ星月夜 平成２５年１２月未央古賀しぐれ選 写真はｍｉｙａさんからお借りしました

高々と咲き大蓼の自己主張 平成２５年０１月阿蘇井芹眞一郎選 手花火の順序を決めるあみだくじ 平成２５年０２月円虹山田佳乃選松山牧子評 尾を引いて消ゆ星の綺羅夕月夜 平成２５年１２月未央古賀しぐれ選